ストライクウィッチーズ2
ストライクウィッチーズはとにかく尊い(小並感)
1期「ストライクウィッチーズ」の感想はこちら。
ストライクウィッチーズ2 Blu-ray BOX スタンダードエディション
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2012/12/28
- メディア: Blu-ray
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ウィッチに不可能はない
1期ストライクウィッチーズでネウロイを排除してガリアの解放に成功した第501統合戦闘航空団「ストライクウィッチーズ」。ネウロイの撃破に大きく貢献した宮藤芳佳だが、その直前の独断専行により、作戦終了後に不名誉除隊に遭い、予備役とされてしまう。再び故郷である鎌倉の宮藤診療所で平穏な生活を送る宮藤だったが…。
そうこうあって再び501に復帰した宮藤。2期は1期の流れを受けて501の各メンバーのキャラクターの掘り下げをメインに行っている作品という印象だが、その中でも目を引くのは、宮藤をスカウトした当人であり、彼女の上官であり師匠でもある坂本美緒の描写である。
坂本は年齢的な原因でウィッチとしての「あがり」が迫りつつあり、以前なら張ることができたシールドは、拳銃の弾すら弾き返すことすらできなくなっていた。そんな中自分の残存魔力を枯れ果てさせる勢いで、魔力と引き換えにネウロイを烈風斬で斬る妖刀烈風丸*1を振るって戦う坂本。かねてからの戦友だったミーナに魔力の衰退が発覚して引退を勧告された際、土砂降りの中で「私も11人の中にいさせてくれ」と慟哭して501への思い入れの強さと、戦意は枯れずともそれを満たせない無力感を露わにしたのは鮮烈なシーンだった。それだけに、ネウロイに取り込まれた坂本を宮藤が真・烈風斬で救う展開は熱かった。全体的に1期よりも超展開の多い外連味たっぷりの作風だが、もともと高村和宏監督*2が自分がやりたいことをやるために作った作品っていう感じだし。
その点に立脚すると、好きな回が5話である。シャーリーや宮藤と共にローマに買い出しに行ったルッキーニが街中でマリアという少女に出会い、交流を重ねる。後に判明するが、マリアの正体はロマーニャ公女、つまりお姫様だった。まさに『ローマの休日』のオマージュ。元ネタの映画を見たことがなくても、その内容が気になるようにさせる回だった。唐突な感もある回だが、501とロマーニャ公室とのコネクションや、504、特に赤ズボン隊との交流が持てたという点で重要な回でもある。
空より高く
本作が好きな理由の約半分を占め、私が百合に開眼したきっかけ。そのためか、後に好きになった百合関係については、エイラーニャの影響によるところが大きいと思っている。
上空33333mという超高高度に存在するネウロイのコアを破壊するための作戦に参加するエイラとサーニャ。戦闘で回避は大の得意とするものの、それゆえに実戦でシールドを扱うことに慣れないエイラは挫折感からサーニャと仲違いする。それでもペリーヌらの協力もあり、シールドを張る練習に取り組むエイラだが…。
そして迎えた作戦の日。宮藤に背中を押されてサーニャと共同で作戦に挑むことになるエイラ。不安を隠し切れない彼女に対して「私がエイラを連れて帰ります。必ず連れて帰ります」と比較的内気なサーニャが言った強い決意を示す台詞には思わず感動。普段は悪戯好きなエイラが唯一手を出せない相手がサーニャ。本命の相手の前ではヘタレてしまうエイラの一途な思いはサーニャに伝わっていた!ここで「sweet duet」が流れるが、演出に命を懸けているのが伝わってきて見事だった。
サ「見て、エイラ、オラーシャよ」
エ「うん」
サ「ウラルの山に手が届きそう。このまま、あの山の向こうまで飛んで行こうか」
エ「いいよ、サーニャと一緒なら、私はどこまでも行ける」
サ「嘘…。ごめんね。今の私達には帰るところがあるもの」
エ「あいつ*3が誰かを守りたいって思う気持ちが、少しだけ分かった気がするよ」 6話より
喧嘩しても仲直りするのは百合だし、好きな人のために強くなるのは百合なんだよな…。これを以ておじさんは百合沼*4に足を取られてしまった。
エイラーニャについて長々と語ってしまったが、個人的に本作を通して、どころかあらゆるアニメの美少女キャラで一番好きなキャラがエーリカ・ハルトマン。普段は飄々とした世界トップクラスのウィッチである彼女が、10話で共闘した「アフリカの星」ことマルセイユ大尉がバルクホルンを侮辱する態度を取った際に「おいハンナ、トゥルーデを馬鹿にするな」と怒りを露わにしたのが珍しくて印象的だった。さすがEMT*5。