疾風勁草

子曰く、歳寒くして然る後に松柏の凋むに後るるを知る

2016年のまとめ

毎年形式が異なるけど、今年もこれで最後だし、今年の印象に残った事柄について振り返ってみることにする。主に趣味関係を中心に。



お仕事

語るかボケ!

過去の記事はともかく、今は語ってないからそれは今後も変わらないよね。

以上。

観光

今年行った観光旅行の中で特に印象深いものをば。

3月には白河、会津地方と、福島県に初上陸したのがいい思い出。石垣修復中の白河小峰城、雪がちらつく中でそばを食べた大内宿、赤い屋根瓦が印象的な会津若松城と、あらゆる体験が新鮮だった。
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7月には上田、小諸、軽井沢東信地方へ日帰り旅行。上田城大河ドラマ効果で観光客が多かった。小諸で食べた蕎麦や軽井沢で食べたカレーが美味だった。信濃の国はやはり歴史にも自然にも食にも恵まれた十州に境連ぬる国だなあ。
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9月には茨城県初上陸。大洗でダージリン誕生祭に立ち会ったり、水戸で「君の名は。」を見てネットカフェに泊まるなど、なかなか濃い思い出が生まれた。弘道館偕楽園を巡った水戸市内観光中雨が降っていたのは少し残念。茨城県都道府県魅力度ランキングで2年連続最下位なのが信じられない。
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11月には京都、奈良、大阪への上方旅行へ。寄った場所は定番どころの観光スポットがメインだったけど、多くは初めて行く場所だったので年甲斐もなくはしゃぎ気味だった。大人の修学旅行(意味深)
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読書

ブログ記事にしきれていないものもあるけど、印象に残った本をいくつかピックアップ。

まず読んでよかったと思うのが『論語算盤』近代日本を代表する大実業家の澁澤榮一が道徳経済同一説を説いた講演録。実業家に道徳と利殖を両立させること、富を増せば増すほど社会に還元すべきことを説く論調に共感した。11月の近畿地方での旅行でお世話になった京阪電車の創業者も澁澤榮一なんだって!
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今年に入って読み終わった小説のシリーズで印象深かったのは、まずは『皇国の守護者』だろう。おっと、本作は作者が続編を書いていないだけで未完だったか。刊行分は読み終えたというのが正確なところ。本作の戦術戦略の描写の精密さ、新城直衛の人物描写の凄みなど、読み応えは抜群だった。このまま未完にしておくには惜しい。
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SFからは『渚にて』。好きなアニメ『放課後のプレアデス』の最終話のサブタイトルに使われていたことから読んでみたが、なかなかの名作だと思った。時に自暴自棄になり、悲しみに打ちひしながらも、人類最後の日まで生き抜こうとする人々の終末の迎え方が印象深い。こういうのもささやかな抵抗か。
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ライトノベルとしては『ニーナとうさぎと魔法の戦車』。「ガールズ&パンツァー」に先んじて戦車と美少女を組み合わせた「ガルパン」とは異なり、死と隣り合わせの中、世界平和のために戦うニーナたちチームラビッツの絆は見物だった。余談だが、4巻は濃厚な百合だった。
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これもライトノベルかな?『魔少女毒少女 』。二人の少女の冒険を描くファンタジー作品だが、中身の濃いストーリーを300ページ程度に凝縮する構成力と筆致に思わず脱帽。最大瞬間風速が強い。過去の事情といった設定や心理描写も濃やかだった。彼女たちの明るい前途を素直に祈れる作品だった。言うまでもなくこちらも百合。
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再三の百合で申し訳ないが『立華高校マーチングバンドへようこそ』も取り上げないわけにはいかない。本編『響け!ユーフォニアム』の黄前久美子の中学時代の同級生の佐々木梓が主人公だが、その優しさで無意識のうちに相手との関係を自分に有利に運ばせるコミュ力の化け物である梓、彼女の八方美人ぶりに不快感を示しつつも、彼女が数少ない自分に優しく接してくれた人であるから縁は切れないでいる柊木芹菜、この二人の濃厚な絡みを一刻も早く映像で見たいと思ってしまう内容だった。
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『大衆の反逆』は何気なく使っている「大衆」という言葉の意味に今一度の再考を促される内容だった。自分が人と同じであることに安堵し、凡俗である権利を主張する人が「大衆」というのは自分の認識と多くは違わなかった。が、大衆を労働者階級の人々よりも科学者や医師といった専門家・インテリに当てはまる人々である、と指摘したことには目から鱗が落ちる思いがした。
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新書『戦国大名』は最新の研究を織り込み、何かと荒々しいとか中央集権的というイメージを持たれがちな戦国大名の統治構造や権力の基盤を明らかにした本。史料は北条氏に関するものがほとんどで、村単位での徴税や課役、名誉を重んじる国衆の支持がなければ立ち行かなくなる統治、災害後の公事赦免令による民衆への負担軽減など、北条氏をはじめとした大名が柔軟かつ細やかに効率の良い構造を作り上げていたというのは発見だった。
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同じく新書『元老』は法律に規定のない「令外官」でありながら、天皇の輔弼機関として後任の首相の推薦や条約締結の協議など、内外の重大な問題に取り組んだ政治家集団「元老」について解説した本。近代日本の国際協調、藩閥政治から議会制民主主義への過渡期の橋渡し役としての功績は大きいものの、元老のようなインフォーマルな制度によってはじめて世論や軍部を抑えることができていたという当時の日本の政体の脆弱さが浮き彫りになったことを実感。元老にはならなかったが、桂太郎原敬にはもう少し長生きしてほしかった。
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来年は積読の山を積み減らすことと、人生節目の年ということで、昔読んだ名著の再読を中心に行っていきたい。

アニメ

今年見たアニメについて少し振り返る。


少女革命ウテナ」はちょいと昔のアニメになるが、百合クラスタに属しているアリバイ作りのために見たけど、予想以上に楽しめた。「女の子は王子様になれない」という不文律を覆す話が素敵すぎる。まさに革命。本作の言う「世界」とは人の意識のことに相違ない。世界を革命する力を!
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天元突破グレンラガン」は歌舞伎的な熱い作品だった。特に口上はなんともクサいが様になっており、思わず見入ってしまった。粗削りながらも「意志の継承」というテーマが貫かれており、昔ながらの伝統を当世風に翻案した王道的な娯楽作品だと思った。ニアは消す必要なかった気もするけど。
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戦姫絶唱シンフォギア」は上記の「グレンラガン」的な作品が好きならこれもいけるんじゃないか、ということで某友人に勧められて見たところ、面白いと思った作品。「グレンラガン」が歌舞伎ならこちらは美少女たちが歌いながら戦うミュージカル。制作者や出演者が割とノリノリで作っているような感じが伝わってきて、こちらとしても楽しかった。
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あと今年放送のアニメの中で印象に残ったアニメといえば「ブレイブウィッチーズ」と「響け!ユーフォニアム2」「終末のイゼッタ」が三傑だけど、まだ見終わっていないので現時点ではここで取り上げるのはお預け。

ゲーム

今年に入って「FLOWERS 夏篇」を初めてプレイしてクリアした。対照的に見えて実は人との間に一線を引いて壁を作るという意味では似た者同士のえりかと千鳥がアミティエとして寮の同室で生活する中で繰り広げられる話。どこかドロドロとした春篇と異なる爽やかな雰囲気が何とも心地よかった。二人ともかわいい。
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秋篇もクリアしたけど記事はまだこれから…。詳しいことは面倒だしネタバレになるからここでは書かない。

来年は「FLOWRES 冬篇」*1とか「ワイルドアームズ2」とか「Fate/staynight」とかしっかりクリアするのが目標。

*1:来年内にPSVita版が出れば、だが