疾風勁草

子曰く、歳寒くして然る後に松柏の凋むに後るるを知る

最近読んだ漫画・歴史編

今度は歴史を題材にした漫画のレビュー。取り上げてみてから気付いたんですが、マイナーな時代が多いです…

史記 (1) (小学館文庫)

史記 (1) (小学館文庫)

・6巻まで 評価:9
・タイトルどおり、『史記』が取り上げる時代の漫画(春秋戦国〜前漢)
・西門豹のエピソードなど、比較的マイナーな題材も
桓公の死は軽いトラウマ
・個人的には楚の荘王のエピソードが欲しかった。問鼎
・「桓公さま」、「昭王さま」など、生前から諡号で呼んでいることに突っ込んではいけない

チェーザレ 破壊の創造者(1) (KCデラックス モーニング)

チェーザレ 破壊の創造者(1) (KCデラックス モーニング)

・8巻まで 評価:9
・舞台はルネサンス期のイタリア。父は後のローマ教皇
・同時代のマキアヴェリに高く評価されたチェーザレ・ボルジアが主役
・時代の息吹を感じさせる名作。メディチ家など商人の存在の大きさも痛感
チェーザレとミゲルの関係は友人兼主従ということでアレクサンドロスとフェファイスティオン(ラインハルトとキルヒアイス)と同じようなものか
・宗教の理念と現実の乖離はこの時代に始まったことじゃないが…
マキアヴェリダヴィンチやコロンブスも出てくるよ!
・続き出ないかなあ…

テルマエ・ロマエ I (BEAM COMIX)

テルマエ・ロマエ I (BEAM COMIX)

・4巻まで 評価:8
・世にも珍しい風呂がメインテーマの作品
・主人公のルシウスは職人気質の生真面目な男。手先器用すぎパネェっす
・でも何だかんだで古代ローマと現代日本とのカルチャーギャップへの適応は早い
・マンネリ化したかな、と思っていた矢先の急展開。日本に留まるとは
・アニメも見たい

キングダム 1 (ヤングジャンプコミックス)

キングダム 1 (ヤングジャンプコミックス)

・5巻まで 評価:8
・中国戦国時代版『蒼天航路』、あるいは中国戦国時代版『センゴク
・史実では王翦の引き立て役に過ぎない李信を主人公に据えたのは凄い
・まあ、仙石秀久だって史実ではねえ…
・後の始皇帝である秦王・嬴政が山の民の力を借りて秦の内乱を鎮めるまで
・アニメも続きも気になる。NHKでこの流血シーンをどこまで再現できるか

ドリフターズ 1 (ヤングキングコミックス)

ドリフターズ 1 (ヤングキングコミックス)

・2巻まで 評価:7
・「8時だョ!全員集合」とは一切無関係
織田信長、エルフの世界でも天下統一を志す
・第9幕のタイトルが「burn my dread」だったことに今更気付く
・信長が島津豊久を息子・信忠に重ね合わせていたのが切ない
・なぜかジル・ド・レイより狂ってるジャンヌ・ダルク
山口多聞とか渋いね!

ヒストリエ(1) (アフタヌーンKC)

ヒストリエ(1) (アフタヌーンKC)

・7巻まで 評価:7
・主人公のエウメネスはかのアレクサンドロス大王の書記官
・でも剣術やボクシングをやったりと意外に武闘派
・肝心のアレクサンドロスはまだ少年。いわゆるヘテロクロミアだったのはホントらしい
・「ば〜〜〜かじゃねえの!?」、「よくもだましたアアアア!!だましてくれたなアアアアア!!」の出典
・絵柄や展開が割と淡々としているため、こういうシーンがあるのはシュール
・そんなシーンと流血シーンとのギャップも何とも言えない