20170619_鎌倉
去る6月19日に8年ぶりに鎌倉に行ってきたので記事を書く。Twitterへの投稿をそのまま貼り付けるという手抜き。
紫陽花の季節の鎌倉
やはり鎌倉に行くには江ノ電しかないと思い立ち、藤沢駅で江ノ島電鉄の1日乗車券を購入し、江ノ電に乗車。写真だとわかりづらいが、車輛の行き先を表示する電光掲示が紫陽花モードになっていた。
まず長谷駅で下車。最初に寄ったのは奈良時代に建立され、鎌倉界隈でも長い歴史を持つ長谷寺。奈良時代から伝わるというご本尊の十一面観世音菩薩を拝観した。これだけ荘厳な像を鎌倉でお目にかかれたことに感動。京都や奈良に負けてないぞ鎌倉!
この日は梅雨時ながらすこぶる天気がよく、絶好の観光日和。ということで平日にもかかわらず、観光客が長蛇の列を連ねる中、紫陽花を見るための散歩道を歩く。これだけ一箇所で多くの紫陽花を見たのは初めてかもしれない。
定番の観光スポット
おなじみ鎌倉の大仏こと高徳院阿弥陀如来像。鎌倉のシンボルというだけあって、これで直接お目にかかったのは4度目だったか。鎌倉時代には大仏殿があったものの、津波の被害に遭って大仏殿が流されたという。そして、露座のまま。
加賀藩の前田侯爵家の旧別邸の建物を利用した鎌倉文学館。夏目漱石の手紙に関する展示を行っていたということが気になり、寄ってみたかったが休刊日ということもあり、あえなく断念。余談だが鎌倉文学館は百合漫画『青い花』に登場する藤が谷女学院のモデル。
鎌倉観光と言ったら鶴岡八幡宮は欠かせない。源氏棟梁の源頼義が前九年の役の勝利祈願のため、氏神の石清水八幡宮を鎌倉の地に勧請したのが起源の全国を代表する八幡宮。ここもやはり人が多かった。
公卿に襲われた源実朝が身を隠そうとしたという伝説のある大イチョウ。7年前の強風で倒れ、切断することになるも、切株や根元からは新芽が顔をのぞかせていた。大イチョウの生命力の強さに感嘆するばかりだ。
目玉(?)スポット
知る人ぞ知る寺院にも寄ってみたので少し話をば。
鶴岡八幡宮から東に足を延ばした先にあったのは鎌倉の寺院の中では最古と伝わる杉本寺。行基が安置したという十一面観音(杉本観音)を本尊とする。茅葺き屋根を今に伝えるのが特徴で風格のある落ち着いた佇まいだった。門や堂内にびっしりと張られた札が物々しさを感じさせる。
8年前にも寄った竹の寺こと報国寺。昼なお日光を遮る竹林がなんとも風情があった。静かな雰囲気のある鎌倉の寺院の中でも、一層俗世から隔絶された空気があって、心身ともに疲れたら何度でも訪れたくなる寺院である。
あじさい寺として有名な明月院。長谷寺も紫陽花の名所だったが。こちらは北鎌倉駅近くの閑散とした山林に位置する寺院なので、こちらの方がより自然に近い場所という印象。こちらは青や紫の鮮やかな色の紫陽花が多かった。品種も多種多様なのだろう。長谷寺と同様、この時期は平日でも混雑が激しい!
鎌倉五山
建長寺、円覚寺、寿福寺、浄智寺、浄妙寺という鎌倉にある臨済宗の五寺を総称した呼び名。実は今回鎌倉五山には全て寄ったので少しずつ紹介したい。報国寺や明月院を含めると、時系列通りにはならないけど。
五山の中で最初に訪れたのは、第五位の浄妙寺。側にある稲荷山は藤原鎌足が鎌槍を埋めたということで、鎌倉の語源の一説になったという。周辺一帯の地名にもなっている重要な寺。アヤメの花と季節外れの紅葉が印象に残った。
その次に訪れたのが、鶴岡八幡宮から北鎌倉駅方面に歩いた先に位置する建長寺。個人的に鎌倉で一番馴染みがあるのがこの寺。五山の一位というだけあって規模が大きく荘厳さを感じさせる。
建長寺に次いで馴染み深いのが、北鎌倉駅前の踏切を渡った目の前にある鎌倉五山の二位円覚寺。執権北条時頼の墓所や国宝の洪鐘(おおがね)でも有名。夏目漱石の小説『門』の題名の由来かつ舞台になった古刹でもある写真には撮らなかったが、本寺の受付にデジタルサイネージがあったあたり、サイバーの心意気を感じた。
七福神の一柱布袋像のある鎌倉五山四位の浄智寺。木陰や苔が多く、落ち着いた雰囲気であると共に、初夏の暑い日だったにもかかわらず、この寺の境内はひんやりとした涼しさが感じられた。
最後は鎌倉五山三位の寿福寺。ほぼJR横須賀線沿いで、五山の中では鎌倉駅から一番近い。臨済宗の開祖栄西が創建し、北条政子や源実朝の墓所もある落ち着きのある寺院だった。
いつにも増して写真が多かったが、それだけ鎌倉は魅力的だということをわかって頂けたろうか。というわけでまた秋ごろにまた鎌倉に行きたい。ランチで行きたかった店や鎌倉文学館が休業中だったこともあるし。