劇場版 響け!ユーフォニアム~届けたいメロディ~
今回は「響け!ユーフォニアム」の2期総集編という位置付けの劇場版だが、切り口が異なっており、見応えがあった。写真は冒頭のフォトセッションで撮影したもの。写真を撮ってSNS等で拡散してもいいというのは粋な計らいである。
田中あすかとユーフォニアムの物語
TV版ユーフォ2期についてはこちら。
kamikami3594.hatenablog.com
冒頭に小学生の頃あすか先輩が父親からユーフォニアムを贈られた話を据えてきたことからもわかるように、主人公久美子とあすかの関係に焦点を当てた2期の総集編という内容。逆に言うとあすくみと直接関係のないシーンはばっさりカットされている。1期の劇場版同様吹奏楽の演奏に力が入っており、劇場で見た甲斐が十二分にあった。あすくみが互いに向ける視線が熱くてねっとりしていたことには絶頂すら覚えた。
久美子があすか宅を訪れた後、河原であすかの演奏を聴いたシーン、久美子の一世一代の説得シーン、卒業式の後に父親ゆかりの曲の楽譜を伝授されるシーンなど、名場面は抜かりなく扱っており「響け!ユーフォニアム」のタイトルに込められた意味と物語を味わい深く噛み締められるストーリーになっている。振り返ってみて思い知ったのは、久美子が姉麻美子が自分のやりたいことを我慢して親の期待に応えてきた葛藤を知ったことを経て、あすかに「あすか先輩のユーフォが聴きたい」と説得したことだった。人に本心を見せない、掴み所がなく自分の本心すら隠し通そうとする尊敬すべきも愛しい先輩に姉の二の轍を踏んでほしくなかったということがよくわかる。「黄前ちゃんはユーフォっぽい」というあすかの久美子評が身に沁みるようだ。
それにしても今から2018年のユーフォの完全新作劇場版2本が楽しみだ…。