疾風勁草

子曰く、歳寒くして然る後に松柏の凋むに後るるを知る

STAR WARS EPISODE4,5,6

最終エピソード上映を来月に控えた今、前々から見ておきたかった「STAR WARS」シリーズを鑑賞することにした。映画の分野における師匠の熱心な推薦の影響で上映順にSWシリーズを鑑賞すると誓った次第。

3つのエピソードをつなげることで一連のストーリーとして見ることができるので、今回は1つのレビューにまとめる。

ジェダイの騎士

まず「STAR WARS EPISODE4 新たなる希望」1977年の映画だという事実に驚愕。「2001年宇宙の旅」(1968)を見たとき思ったが、昔のSFの名作映画は古いけれども古さを感じさせない。本作には『未知との遭遇』(1978)と並んでマイナーなジャンルだったSFを定番ジャンルにまで押し上げた功績があると言われるけど、日本でも『宇宙戦艦ヤマト』(1978)、『機動戦士ガンダム』(1979)という事例があるし、続くものは続くんだな、と思った。

見たのは全く初めて*1なのにデジャヴュを感じたのはもう20年以上前の「クレヨンしんちゃん」のスペシャル番組にスターウォーズのパロディ回があって、それを録画して何度も見ていたからだった振り返ってみれば、EP4の冒頭の逃亡するタンティヴIVを追撃するスター・デストロイヤーやオビ=ワンとダースベイダーのライトセーバーでの決闘に、EP6のジャバに処刑されかけたシーンデス・スター爆破のシーンなどは割と忠実になぞっていて再現度が高い。何だったんだアレは(褒め言葉)。

物語として盛り上がったのはEP5だろうか。ルーク・スカイウォーカーの冒険譚。師ヨーダの下での修行。ルークとダース・ベイダーことアナキン・スカイウォーカーの父子の相剋。神話の時代から連綿と受け継がれる物語の要素に加え、当時の最先端の技術を盛り込んだ映像や仕掛けに息を呑んだ。そもそもの原点であるEP4と較べてストーリーに広がりがあってエキサイティングだった。

その流れを受けたEP6においては相次ぐ反帝国の動きやが強かった印象。ベイダーの正体が父親だと判明した場面は、事前知識として仕込まれていてもショッキングなものだった。また、最終的に運命に翻弄された父子の物語として終幕を迎えているあたり、見事にまとまりのある構成に仕上がっていた。おかげで今後のシリーズの視聴にも期待が持てる。

あと、何だかんだでクレしん以外にもSWに影響されたと思しい作品は枚挙に遑がないのかな、とも思った。父子が対峙するシーンは「幻想水滸伝」の父子一騎討ちを思い出すし、最後の脱出のシーンは「スターフォックス64」でアンドルフ撃破後にベノムの基地の爆発から逃げ出すフォックスを思い出すなど。いかにも歳がバレそうな発言だが。

*1:各種BGMやら、R2-D2やら、ダース・ベイダーの正体が主人公の父親であることやら、そういったことは事前知識としてあったが