疾風勁草

子曰く、歳寒くして然る後に松柏の凋むに後るるを知る

20170320_東海地方の旅3日目(名古屋)

今回の旅も最終日。今まで新幹線で通過したことはあれども、訪問したことはなかった名古屋市内の観光に赴く。

熱田神宮

三種の神器の一つ、天叢雲剣(草薙神剣)を祀る名古屋市を代表する神社。名古屋は都会と聞いていたが、明治神宮と同様に森林の中に神社があるというのは、景観的にも人々の憩いの場の確保という意味でもいいものだと思う。最寄駅は東海道線熱田駅名鉄神宮前駅、地下鉄名城線神宮西駅の3つ。今回は名古屋駅から東海道線を利用。
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名古屋名物きしめんで腹ごしらえした後は本殿を参拝。写真奥に見えるのが本殿。きっと天叢雲剣が安置されているはずだが、当然ながら非公開。今上天皇含む歴代天皇にすら公開しない。宮内庁大仙陵古墳での歴史学者の立入調査すら許さないしねえ参拝後は宝物館を見学。近場の明治神宮にも寄ってみたいと思うようになった。
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名古屋城

伊勢神宮に続く今回の旅のハイライトその2。名古屋市数少ない観光資源にして、尾張藩、そして名古屋の象徴。尾張名古屋は城で持つ、と言われた金鯱城。周囲は名城公園となっている。
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名古屋城天守閣は昭和期まで現存していたものの、太平洋戦争期の米軍の空襲で焼失。戦後復興の意味合いを込めて天守閣を再建した、という流れは岐阜城のケースと同じ。現在の天守閣は大阪城と同様、エレベーターも設置した鉄筋コンクリート造り。内部もやはり大阪城と同じように博物館兼ランドマークとなっている。
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加藤清正が石垣を組むために自ら陣頭指揮に立っている様子を表した像。彼は熊本城をはじめとした築城の名手として知られ、名古屋城においては石垣の組み立てを主に担当した。名古屋城は規模が大きいためか、堀も深く、緻密かつ大規模な石垣もまた壮観だった。
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名古屋開府400年記念により再建された本丸御殿。代々の尾張藩主の住宅兼役所。2009年に再建されたばかりのため、中はまだまだ新しいが、総木造による黄金をあしらった襖絵が豪華で、威容を感じられた。豊臣秀吉大阪城に黄金の茶室を作らせたことといい、尾張藩徳川宗春が倹約家の将軍徳川吉宗の当てつけによって贅沢に耽った逸話といい、名古屋の人は派手好きという印象が強いが、ここにも表れているようだった。
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最近こんなニュースも。掛川城白河小峰城のように、現代に入って木造建築によって復興する城は多いし、ぜひ応援したい。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170323/k10010921801000.htmlwww3.nhk.or.jp

名城公園の交差点の向かい側から見える名古屋市役所(手前中央)と愛知県庁(右奥)。市役所は時計塔のようでセンスがいいけど、県庁のハイブリッド的な建築はなかなかに混沌さを醸し出している。明治~昭和期の建築物はなかなか興味深い。
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徳川美術館・徳川園

名城線名鉄瀬戸線オゾン大曽根駅を最寄りとする、尾張徳川家所縁の徳川美術館。館長は尾張徳川家の当主で、コミックマーケットにも出店したことがあるらしい。

所在地が「徳川町」なのがもう勝ち組。展示は刀剣に屏風、弁当箱や碁盤に将棋盤と多岐にわたっている。10代将軍徳川家治の描いた富士山の絵があったのも印象深い。入館料は後述の徳川園と併せても1500円と割高だったが、公家の近衛家から尾張藩主の徳川斉温に嫁いだ福君(さちぎみ)にまつわる調度品の特別展示中だった。化粧品や服の他にも雛人形や貝合わせに使ったハマグリの貝殻などがあってなかなか豪華だった。
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徳川園は滝や池など水周りに力を入れた日本庭園だった。大曾根の滝は庭園の滝としてはなかなか立派だったし、池も広い。人が近付いただけで寄って来るほどには餌付けされた鯉がいっぱいいた。
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帰路

復路は往路の苦い経験の教訓を活かして時間はかかるものの、こだまに乗車。疲れたこともあったし、自由席の予約だったことだし。 往路と比べて50分くらい時間をかけ、相模国小田原駅に到着。iPhone用の充電器のコードを持ってくるのを忘れて現地調達したことや、伊勢神宮から名古屋に戻る際に乗る特急を間違えたというアクシデントもあったが、概ね楽しい旅だった。

別に神道に深い思い入れはないが、伊勢神宮熱田神宮に参拝したことを経て神社にも興味が湧いてきた。次回は明治神宮とか出雲大社に行ってみたい。
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