20151018_川越まつり
昨日10月18日は埼玉県川越市まで、川越まつりこと川越氷川祭りに行ってきたので、その報告を。川越まつりは関東三大祭の一つで、埼玉県でも最大規模のイベント。例年2日で動員数80万人*1と、私が今まで参加したことがある祭典の中では最大のものの模様。
小江戸は川越ばかりなり
西武新宿線の終着駅、本川越駅は始発の西武新宿駅から急行で50分強。神奈川県の県央地域から出ると合計で2時間程度の時間がかかった。思えば埼玉県に来たのは、20年以上前に今はなき大宮市に所用があって寄ったきりだった。
川越市のシンボル、時の鐘と蔵造り街並み。元々時の鐘は、川越藩主で江戸幕府の大老も務めた酒井忠勝が建てさせたもの。この通りの建物は江戸時代の風合いを残しているが、飲食店や土産物店が多い観光地という印象。横道に逸れると寺も多い。あまり詳しくなかったけど、川越市は文化財の多さでは、関東地方でも鎌倉市と日光市に次ぐ、歴史の街である。
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8月に訪れた掛川城にもあった本丸御殿。比較的防御施設としての性格の強かった掛川城のものよりも、文治政治の時代の名残を窺わせる重厚かつ風雅な佇まい。酒井忠勝の他、3代将軍徳川家光、4代将軍家綱時代の老中の松平信綱がいたからか。あまり知名度はないけど、島原の乱鎮圧の功績で川越藩に封じられ、会津藩の保科正之らと共に幕政の重きを担った名臣で、地元で馴染みの最も深い川越藩主らしい。
川越市立博物館。規模は小さめだが、縄文、弥生時代の土器や丸木舟から江戸時代の町並みのジオラマや年表まで取り揃える充実ぶり。桓武平氏の子孫にあたり、鎌倉幕府の有力御家人となった河越氏の他、川越城を建てた太田道灌、河越夜戦で上杉家を破った後北条氏、酒井忠勝、松平信綱、柳沢吉保といった歴代川越藩主に関する展示や年表が充実していたのは、一介の歴史好きとして嬉しい内容だった。道灌や後北条氏は神奈川とも縁が深いし。また、史料集等にも載っている有名な太田道灌の肖像を所蔵しているのもこの博物館だった。
川越市役所前の太田道灌像に、和菓子屋の「道灌」。銅像になったほか饅頭の名前にも使われたり、山車にもなっていたりする愛されぶり。
勤皇の志が篤いからこういうのには弱い。思わずここで芋けんぴを購入。川越は芋の街でもある。
川越氷川神社。祭神は素戔嗚命や奇稲田姫で、武蔵国一之宮であるさいたま市大宮区の氷川神社の方は貨客船の氷川丸や戦艦武蔵との関わりが深いが、こちらは縁結びや日本最大の木造の鳥居で有名らしい。
高さ8m程度の山車は間近で見ると迫力がある。徳川家康や家光の他、先に言った太田道灌や松平信綱のような川越に所縁のある人物の他、木花咲耶姫や小狐丸の山車がある。あと今年は出なかったようだけど蘭陵王の山車とか。また、後の旧八十五銀行*2の建物が近代を感じさせる。関東大震災や第二次世界大戦の被害もほとんどなかった川越ならではか。
というわけで、川越は思っていたよりもいい街だった。是非また行きたいところである。