2017年2月の読書記録
2月の読書メーター読んだ本の数:8読んだページ数:1715ナイス数:27
[新訳]ローマ帝国衰亡史 上 <普及版>の感想再読。強固な行政機構や軍制を誇ったローマ帝国が、領土の拡大によって体制を維持するコストが肥大化することによって爛熟、衰退していく歴史を叙述する。即位して1年も経たずに殺害される皇帝が複数人いるなど、皇帝と雖もその立場が意外と不安定だということを痛感する。ディオクレティアヌスは有能だったが、彼の帝国分割統治は名君でないと維持できない政策だったという印象。細かいところでは、奢侈が悪意や欲得に基づくものであっても、経済的格差の是正に寄与する唯一の手段であることを指摘した点にギボンの慧眼が光っていた。読了日:02月27日 著者:エドワード・ギボン
GIRL FRIENDS(5) (アクションコミックス)の感想友人勢と揃って迎える卒業式。ここに到るまでに、ときめきを感じるシーンや、ハラハラさせられる場面、焦れったい展開などいろいろあったが感無量。絵柄や雰囲気は「ちゃお」とか「なかよし」のような少女漫画っぽいが、心理描写とストーリー展開の丁寧さという点では、本作の右に出る作品はまず存在しないであろう。百合が好きなら大抵の人に勧められる傑作。読了日:02月20日 著者:森永 みるく
GIRL FRIENDS(4) (アクションコミックス)の感想3巻でぎこちなくなった関係を引きずったまま4巻へ。終盤でようやく互いに相手に拒絶される恐怖を乗り越えて両思いになれたかな。痴漢云々の展開はなかなか思い切った感じがする。読了日:02月19日 著者:森永 みるく
GIRL FRIENDS 3 (アクションコミックス)の感想真理子ことまりが男子と距離を縮めた影響で、二人の関係にも転機が訪れ、どこか不穏な空気が立ち込めてくる。タイトルが"GIRL FRIENDS"であるだけに、脇を固める友達勢のキャラにも注目。特にすぎさんはいいキャラしてる。読了日:02月18日 著者:森永 みるく
GIRL FRIENDS (1) (アクションコミックス)の感想真面目で通用してきた真理子の世界が、オシャレ好きの亜紀子との交流を通じて徐々に拡がる過程がゆっくりしたペースで描かれる、丁寧さを感じられるコミック。とりあえずヒロインが断髪する作品は名作(当社比)。読了日:02月18日 著者:森永 みるく
GIRL FRIENDS 2 (アクションコミックス)の感想キスを通じて「特別な関係」を意識する二人の感情の揺れ動きに、瑞々しくもドキドキしてしまう。このもどかしさがどこか心地良くもあった。読了日:02月17日 著者:森永 みるく
応仁の乱 - 戦国時代を生んだ大乱 (中公新書)の感想五摂家出身で興福寺の門跡となった経覚、尋尊の日記といった史料を中心に、有名な割に実態がわかりにくい応仁の乱の真相に切り込む一冊。応仁の乱といえば山名宗全と細川勝元の対立がよく語られるが、山名家も細川家も内部分裂しかかっており、二名の対立も一貫したものでも必然でもないという論の展開に目から鱗が落ちる思いがした。読了日:02月15日 著者:呉座 勇一
魚の見る夢 (1) (まんがタイムKRコミックス つぼみシリーズ)の感想主に妹の巴が姉の御影に向ける偏執的な独占欲が強烈な印象を与える姉妹百合漫画。絵柄がどこか淡い雰囲気であるために、そのインモラルさと排他性のインパクトは大きい。読了日:02月08日 著者:小川 麻衣子
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